清光進級学院では、獣医学部生一人ひとりの理解度と学習状況に合わせた個別講義を通じて、獣医師国家試験の合格につながる実践的な知識の定着を重視しています。大学教員が個別講義を担当しています。
今回は、6年生を対象に実施した獣医師国家試験対策(薬理学・微生物学・公衆衛生学・生理学など)の授業内容をご紹介します。昨年度の国家試験問題を一問ずつ丁寧に解答・解説しながら、弱点の発見と知識の体系化を図りました。
授業概要
本講義では、獣医師国家試験問題(必須問題・A問題・B問題)を一問ずつ解答・解説し、誤りの選択肢を含めた周辺知識の理解も確認しながら授業をすすめました。扱った主な分野は以下のとおりです。
- 薬理学:薬品名と薬効の対応(抗菌剤の作用機序・適応疾患)
- 微生物学・寄生虫学:ウイルス・細菌・真菌・寄生虫の名称と特徴
- 獣医公衆衛生学:有病率と発生率の違い、飼料添加物の法的分類
- 内科学・生理学:心臓の収縮期雑音、心電図の読み方(QRS-T波)
- 獣医臨床:牛第四胃捻転に伴う血液検査所見、免疫介在性血小板減少症
💡 獣医学部生がつまづきやすいポイント
国家試験対策において、特につまづきやすいのは以下の点です。
- 薬品名と薬効の暗記が追いつかない:薬理学では、薬品名を知っているだけでは選択肢を絞れない。「なぜその薬が効くのか」という作用機序と臨床適応を紐づけて覚える必要がある。
- 微生物・寄生虫のキーワードが定着しない:ウイルス・細菌・真菌・寄生虫は出題範囲が広く、キーワードを知っているかどうかで正解率が大きく変わる。
- 問題形式に慣れていない:知識があっても、選択肢の「微妙な違い」を見抜く訓練が不足していると本番で失点する。
- インプット偏重でアウトプットが弱い:知識を得ることだけに集中し、過去問演習が手薄になるケースが多い。
🗒️ 講師コメント(学習アドバイス)
国家試験問題は、「考えるだけでは時間が足りない」問題が多数あります。確実に正解できる問題を着実に増やすことが合格への近道です。まずは「学んだ記憶がある問題」から正解できるようにし、新しい知識項目は繰り返し復習することで定着させましょう。
授業で扱った主な知識ポイントの例:
猫ヘモプラズマはマイコプラズマの一種で細胞壁を持たないため、細胞壁合成阻害薬(βラクタム系など)は無効。有効な抗菌薬として、テトラサイクリン系(ドキシサイクリン)およびニューキノロン系(エンロフロキサシン)が挙げられる。
牛第四胃捻転では、胃液(塩酸)が腸へ流れずに貯留することで、低クロール性の代謝性アルカローシス、脱水、低カリウム血症といった血液検査所見が認められる。これらはセットで覚える重要事項。
免疫介在性血小板減少症は、自己抗体が血小板を標的として破壊する疾患であり、主に血小板数が著しく減少する。通常は血小板のみが減少するが、重度の出血が起きた場合には二次的な失血性貧血(赤血球減少)を伴うこともある点も押さえておく。
受講生の様子
受講生は薬理学と微生物学・寄生虫学について知識不足を自覚しており、これらの分野での得点率向上が課題でした。生理学・生化学・臨床系の問題では比較的理解が深く、一方で専門用語を知っているかどうかで正解が分かれる問題に苦労する様子が見られました。
授業では講師がひとつひとつの選択肢を解説しながら、「この知識は次のどの問題にも使える」という横断的な視点を伝えることで、点の知識を線につなぐ学習を進めています。
清光の指導方針
清光進級学院では、獣医師国家試験対策を過去問を軸とした実践的な知識の体系化として位置づけています。単に正解を覚えるのではなく、各選択肢の背景にある獣医学の概念を理解することで、初見の問題にも対応できる力を養います。
授業は1対1の個別講義(オンライン対応)で、昨年度・一昨年度の国家試験問題を用いた系統的な対策を実施しています。
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